移動平均線のエントリーポイントを5分足と1時間足でタイミングを比べたら…
2017/05/07
移動平均線でエントリーポイントを見極めるときに、1時間足のチャートより5分足のチャートの方が早く出ます。それは本当なのか視覚的に見てみましょう。
移動平均線使いがエントリーポイントを少しでも早く知るには?
短期の時間軸よりも長期の時間軸の方が早くエントリータイミングが出現するというのは「マルチタイムフレームの考え方難しい?エントリータイミングを厳選できるのに」で書きました。
また「マルチタイムフレーム分析の移動平均線設定をエクセルで計算して一覧表示する」では、大きな時間足の方が大きな動きにつながるとも書きました。
このときは文章だけだったので、それを視覚的に示してみましょう。ここでは5分足と1時間足を例に進めますが、他の時間足でも同様のことは言えます。普段使っている時間足に置き換えて考えてみると良いでしょう。
さてこの画像です。白い枠で囲まれた辺りを使って話を進めます。
ローソク足は、1時間足の中で5分足がどのような動きをしていたがが視覚的にわかるようにしています。移動平均線は5分足の12SMA(桃(細))と48SMA(黄(細))それを1時間足に換算した144SMA(桃(太))と576SMA(黄(太))を表示しています。
少し拡大します。
5分足を見ている人たちは、小さい枠で囲った辺りがエントリーポイントになると思われますが、1時間足しか見ていない人たちは、大きな枠で囲った辺りがエントリーポイントになると思われます。
5分足のエントリーポイント付近をさらに拡大します。12SMA(桃)が48SMA(黄)を上抜け、ローソクも上抜けています。この後の押しでロングエントリーです。
続いて1時間足のエントリーポイント付近を拡大します。144SMA(桃)と576SMA(黄)の違いはありますが、さっきと同じように上抜けています。そのあとの押しでロングエントリーなのも同様です。
こうして比べてみると、1時間足のエントリーポイントよりも5分足の方が早く出ることがわかりますし、1時間足の方が動きがより顕著で大きくなるというのもわかります。
この画像では枠を抜けた後に大きく動いているのでそうも見えませんが…。
1つの時間軸だけでチャートを見ていると、短期の時間軸でどのような動きをしているのか想像しずらく感じます。このように複数の時間軸を意識することで、より良いエントリーポイントを見つけることができますし、ダマシに合う確率が少しは低くなると思うのです。
MT4の5分足チャートに1時間足を表示するインジケーター
さて今回使った、5分足チャート上に1時間足を重ねて表示するインジケーターは標準では入っていません。
そのためにはネットからダウンロードしてきますが、いろいろあってどれがいいのか迷うところです。その多くは「CustomCandle」という名前がついています。
自分が使ったのは「CustomCandle6」というもので、他にも「m-Candles」なら聞いたことがあるという人がいるかもしれません。機能は似たり寄ったりなので、何でもいいのではないかと思うのですが、どんなもんでしょうかね。
ちなみにm-Candlesは色の指定はできますが、枠線のみのような表示にはできないようです。意外にこの2つを同時に使った表示も悪くないと思いました。
CustomCandle6の設定は、このようにしました。変更したところだけ示します。
TimeFrame = 60 ← 1時間足を表示するため
UpCandle = Aqua ← 陽線の色
DnClandle = Magenta ← 陰線の色
CustomCandleTimeShift = 0 ← デフォルトだと5分足2本分ずれていた
ダウンロードはこちらからできます。
CustomCandle6をダウンロードする
m-Candlesをダウンロードする
さいごに
前回は文章だけだったので、視覚的に「長期の時間足より短期の時間足の方がエントリーポイントが早く出現する」というのを示してみました。
だから短期の時間軸チャートが良いという訳ではありません。1つの時間軸だけでトレードのタイミングを決めていたらトレードした瞬間から逆にいくということを何度も経験しました。その防止策は無いかなと考えたら行きついたことなんです。
大きな時間軸のチャートを見ていても、エントリーのタイミングは小さな時間軸でとるのが一般的なようです。いままで気にしていなかったのであれば、取り入れてみると何か得るものがあるかもしれませんよ。
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